#003:エンドレス・ポエトリー(2回目鑑賞)/その全てが詩的で、美しい。【映画レビュー】
★★★★★5.0
先日、映画『エンドレス・ポエトリー』を公開後即観に行き、感動冷め遣らぬままレビューを書いた。あらすじはこちらでご参照ください。
(このブログでもかなり閲覧数高い記事になった)
prettylikedrugs.hatenablog.com
職場近くの映画館では年始の内に公開が終わってしまい、2度目を見に行けなかったのだけど、電車で近い十三にある「シアターセブン」という映画館でホドロフスキー祭りと『エンドレスポエトリー』の上映をするというので、ホドロフスキー祭りで1週間の内に『ホーリー・マウンテン』(2度目)と『ホドロフスキーのDUNE』を観に行き、遂に昨日『エンドレス・ポエトリー』を再度観に行ってきた。
※因みに気合を入れてこの本を買ったがまだ届かず…
※この2作品も最高!
私は今まで同じ映画を2度観に行ったことが無くて、そもそも映画を観に行く事って特別だから(しかもお値段もするし)、そんな発想になったこともなかった。
でもこの映画だけは、観終わった瞬間、絶対映画館にまた観に行くと決めていた。
この映画を観て昨日感じたこと、
映画における全ての言葉・映像が、詩そのものだ!!
この映画こそが行動する詩だ。
無駄なセリフやシーンがひとつも無い。
全ての言葉、映像が詩的で、ロマンティックで、リアルで、美しくて、
全ての言葉を飲み込みたくて、自分の血としたくて、一つ一つの映像や字幕を追いかける。
飲み物なんて飲む暇がないし、字幕をじっくり読みすぎて次の字幕に切り替わってしまったときはうわ!見逃した!となる。
今回は特にステラの言葉たちの美しさ・強さが強烈に頭に残った。
"あんたたちは無よ!"
"復讐のヴァギナにひれ伏すが良い"
"うるさい!詩人は言い訳しない"
ステラとホドロフスキーの母・サラの女優さん(本業はオペラ歌手)が同一人物だということにはびっくり。
(前回観た時は気づかなくて、パンフレット読んでびっくりした…)
サラのセリフが全てオペラ調なのも良い味なんだけど、
この即興のオペラに合わせて曲を作っているのはアレハンドロを演じる実の末息子・アダン・ホドロフスキーなのだという事実も知って観ると、よりホドロフスキー一家の才能豊かさを感じられて面白い。
そして、映画の中にアレハンドロ・ホドロフスキーが出てくるだけで嬉しくて涙ぐんでしまう。
そのメッセージも、これから私の心にずっと残っていくだろう。
"世界を変えるには、まず自分が変わること。"
"自分を生きるのは罪じゃない。他人の期待通りに生きるほうが罪だ"
"老いは何ら屈辱ではない。全てを手放せる。"
"お前は1匹の蝶になる、自ら発光する蝶に。その存在は、完全な光"
こんな言葉が、詩が2時間常に飛び交っているのだ。
短く分断された言葉、機知と省略を求められる短いセンテンスのやりとり。
私たちはいつのまにかそんな言葉の世界にいて、ロマンチックな詩に触れることがなくなった。
甘ったるいワインを飲むかのように、芸術に思うがまま陶酔する時間が日に日に失われていく。
だからこそ、余計エンドレス・ポエトリーは私の胸を打った。
この映画を観る時間、全てを忘れて芸術に、詩に没頭することができるのだ。
やっぱり最高の映画。私の映画の中でナンバーワンだ。
(ホーリーマウンテンとかなり迷ったけど)
人生を変えたい人、芸術で五感全てを満たしたい人、
そして全ての行動する詩人に、観て欲しい。
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